第三の道
林幸恵さんの写真展「夢色の世界」が富士フイルムフォトサロン名古屋で4月17日(木)まで開催されています。
林幸恵さんは、『風景写真』のフォトコンテストで入賞を重ねてきた“常連”だった人です。
しかし、昨年11月に写真集「夢色の世界」を上梓したことを区切りとしてフォトコンテストを卒業されました。
「フォトコンテストをやめてプロなるの?」
林さんは、写真展会場で度々そう聞かれることに少々困惑しているそうです。
“どうしてフォトコンテストをやめたらプロなんだろう?”
もしかすると、今後、林さんの前にプロへの道が開けることがあるかもしれませんが、それはそのときのこと。林さんは、何にも縛られずに自由に自分の世界を表現できる“写真作家”として歩む道を選んだのです。
いつの頃からか、『風景写真』では「風景写真作家」という言葉を使うようになりました。
写真作家とは、自分のテーマ、世界、あるいは自分だけの表現を追求し、発表している写真家、というような意味で使っています。それはプロ、アマといった分け方とは別のもので、プロでも作家性のない写真家もいれば、アマチュアでも優れた写真作家は多くいます。
誤解していただきたくないのは、作家性のあるなしが写真家としての価値を語るわけではないということです。写真作家とは、さまざまある写真との関わり方の一つに過ぎません。ただ、一つ言えるとすれば、『風景写真』は作家性のある写真家の作品を紹介する雑誌だということです。
これから林さんは、創作活動を続けながら発表の機会を模索し、あるいは“自ら作り”、自分の世界を皆さんに伝えていこうとしています。
皆さんは林さんがとても辛くて険しい道を選んだと思われるかもしれません。しかし、写真作家として作品を発表していくことは、プロであっても容易なことではないのです。
林さんは写真集、写真展を通じて、自分の世界を思う存分表現し、伝える、伝わる喜びを知りました。もしかすると、そこに生きる意味を見つけたのかもしれません。だとすれば、プロ、アマという立場に関係なく写真作家として活動していくことは、自然な成り行きだったに違いありません。
フォトコンテストに入賞する、入賞し続けることは、大変な努力と熱意を要します。写真との関わり方は人それぞれ。コンテストでの栄光を目指すことも尊い写真の道であり、生涯フォトコンテスト一筋というのもありだと思います。
でも、もし、フォトコンテストに行き詰まったり、疲れを感じることがあったなら考えてみて欲しいのです。アマチュアでもない、プロでもない第三の道、写真作家という生き方があることを。
その道を行くことはフォトコンテストでの成績や、写真的キャリア、実績とはなんの関係もありません。ただ一つ、写真に向かう姿勢の問題なのです。
19日に発売される『風景写真』5-6月号の巻頭を飾る今森光彦さんは、板見浩史さんとの対談の中で、こんなことを語っています。
「写真はある程度技術を身につけたら、その後は自分というものを人に知らせる手段だと考えた方がいいと思います。(中略)簡単に撮ったものであっても、自分の見方で撮ったものを集めていけばそれは絶対に面白いものになります」
[お知らせ]
creative:people:photo(略称:クリピー)桜フォトコンテスト開催中です!
審査:小林義明/石川 薫
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《好評発売中》
小池清通写真集
「Whispers from the Sands 大砂丘の声」
[風景写真BOOKS Artist Selection no.004](PDF)
縦220ミリ×横297ミリ・上製本・112ページ
定価:3,800円+税
お問い合わせ:風景写真出版(03-3815-3605)
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《好評発売中》
林 幸恵写真集「夢色の世界」
[風景写真BOOKS Artist Selection no.003]
縦200ミリ×横225ミリ 96ページ
税込価格:2,500円
お問い合わせ:風景写真出版(03-3815-3605)
林幸恵さんは、『風景写真』のフォトコンテストで入賞を重ねてきた“常連”だった人です。
しかし、昨年11月に写真集「夢色の世界」を上梓したことを区切りとしてフォトコンテストを卒業されました。
「フォトコンテストをやめてプロなるの?」
林さんは、写真展会場で度々そう聞かれることに少々困惑しているそうです。
“どうしてフォトコンテストをやめたらプロなんだろう?”
もしかすると、今後、林さんの前にプロへの道が開けることがあるかもしれませんが、それはそのときのこと。林さんは、何にも縛られずに自由に自分の世界を表現できる“写真作家”として歩む道を選んだのです。
いつの頃からか、『風景写真』では「風景写真作家」という言葉を使うようになりました。
写真作家とは、自分のテーマ、世界、あるいは自分だけの表現を追求し、発表している写真家、というような意味で使っています。それはプロ、アマといった分け方とは別のもので、プロでも作家性のない写真家もいれば、アマチュアでも優れた写真作家は多くいます。
誤解していただきたくないのは、作家性のあるなしが写真家としての価値を語るわけではないということです。写真作家とは、さまざまある写真との関わり方の一つに過ぎません。ただ、一つ言えるとすれば、『風景写真』は作家性のある写真家の作品を紹介する雑誌だということです。
これから林さんは、創作活動を続けながら発表の機会を模索し、あるいは“自ら作り”、自分の世界を皆さんに伝えていこうとしています。
皆さんは林さんがとても辛くて険しい道を選んだと思われるかもしれません。しかし、写真作家として作品を発表していくことは、プロであっても容易なことではないのです。
林さんは写真集、写真展を通じて、自分の世界を思う存分表現し、伝える、伝わる喜びを知りました。もしかすると、そこに生きる意味を見つけたのかもしれません。だとすれば、プロ、アマという立場に関係なく写真作家として活動していくことは、自然な成り行きだったに違いありません。
フォトコンテストに入賞する、入賞し続けることは、大変な努力と熱意を要します。写真との関わり方は人それぞれ。コンテストでの栄光を目指すことも尊い写真の道であり、生涯フォトコンテスト一筋というのもありだと思います。
でも、もし、フォトコンテストに行き詰まったり、疲れを感じることがあったなら考えてみて欲しいのです。アマチュアでもない、プロでもない第三の道、写真作家という生き方があることを。
その道を行くことはフォトコンテストでの成績や、写真的キャリア、実績とはなんの関係もありません。ただ一つ、写真に向かう姿勢の問題なのです。
19日に発売される『風景写真』5-6月号の巻頭を飾る今森光彦さんは、板見浩史さんとの対談の中で、こんなことを語っています。
「写真はある程度技術を身につけたら、その後は自分というものを人に知らせる手段だと考えた方がいいと思います。(中略)簡単に撮ったものであっても、自分の見方で撮ったものを集めていけばそれは絶対に面白いものになります」
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審査:小林義明/石川 薫
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「Whispers from the Sands 大砂丘の声」
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縦220ミリ×横297ミリ・上製本・112ページ
定価:3,800円+税
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[風景写真BOOKS Artist Selection no.003]
縦200ミリ×横225ミリ 96ページ
税込価格:2,500円
お問い合わせ:風景写真出版(03-3815-3605)
by fukei-kaoru
| 2008-04-15 05:51
| 人・写真家
『風景写真』11-12月号発売中です
by fukei-kaoru
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