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誌上の真剣勝負

ただ今発売中の『風景写真』1-2月号では、7本もの新連載がスタートしています。私が言うのもどうかとは思いますが、いずれも本誌らしくオリジナリティーがあり、見応え、読み応えのある連載陣です。
その中でも、オリジナリティーという面で際だっているのが、板見浩史さんと野呂希一さんによるコラボ企画「俳景通信」です。

この企画、単純に写真に合う俳句、俳句に合う写真を選ぶだけの企画だと思ったら大間違いです。
お二人の書簡を読んでいただくと、穏やかで丁寧な文体の中に、張り詰めた緊張感が潜んでいるのに気づかれることでしょう。

実はこの企画、二人が顔を合わせての打ち合わせ、作品選考などは一切ありません。誌面に表れているとおり、東京の板見さんと、北海道の野呂さんの間でやりとりされている書簡を誌面掲載しています。
つまり、誌面上で行われる俳句と風景写真の即興ライブなのです。

写真には四角いフレーム、俳句には五・七・五という制約があります。その制約の中でつかみ取ることができる空間や時間、あるいは物語の質には、通じるものがあるような気がします。
その表現は、共に寡黙でありながら饒舌なのです。

互いに互いの作品の表面をなぞるのではなく、作品に込められた深い思いを読み取り、句として、写真としてイメージを再構築する。お二人の交わす書簡には、その思考の課程が綴られています。
みなさんは、ここまで写真を“読もう”としていますか? あるいは、ここまで写真に“込めよう”としているでしょうか?

ぜひ、皆さんに読んでいただきたいページの一つです。


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by fukei-kaoru | 2008-01-30 16:30 | 仕事

ヘンリーとウィリアム

『風景写真』3-4月号の進行が大詰めに差し掛かっています。
昨夜も遅くなりタクシーで帰宅しました。
このところ、3度続けて運転の荒い運転手に当たっていたのですが、昨日の運転手さんはとてもソフトな運転で快適でした。初めのうちは……。

運転手さんに、運転が丁寧で上手ですねと告げると「美川憲一さんも、そう言って僕をよく呼んでくれるんですよ」
えっ? 何? 美川憲一?
なんで突然美川憲一が出てくるの?
それが怪しい世界の入口でした。

「うちのオヤジは芸能プロダクションをやってるんで、芸能人とかスポーツ選手がよくウチに泊まりにくるんですよ」
「………そうなんですか」
「30室くらい、ゲストルームがありますからねぇ〜」
「す、すごいお家ですねえ……」
「サッカーの稲本もウチが一番落ち着くって、ずっといますよ」
「……稲本が?」
「今、ウチにヘンリーとウィリアムが来てるんですけど、イナ(稲本)が面倒みてるんですよ。知ってますよね、ヘンリーとウィリアム?」
「誰ですか?」
「イギリスの王子ですよ。今お忍びで日本に来てて、ずっとウチに泊まってるんです」

と言うわけで、今、イギリス王室のヘンリー王子とウィリアム王子は日本にいるそうです。
なんでも彼らは牛丼が大好物で、毎日稲本が牛丼を食べに連れて行っているそうな……。

今日は早く帰ろう……。


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by fukei-kaoru | 2008-01-29 09:54 | 仕事

心の立入禁止ライン

常識ある大人なら、木道のある場所で、木道から降りて湿原などに足を踏み入れて良いか悪いかくらいは判断できるものです。
やっている人はモラルが欠如していると思われても仕方ありません。悲しいかな、風景写真を撮る人の中にも、そういうことをやる人がいることは承知しています。

しかし、こともあろうにプロとして活動している者(写真作家とは言いたくない!)が、生徒をぞろぞろと従えて、木道を外れて湿原に入って踏み荒らし、あまつさえ地域を管理している方に注意を受けたのに対して、「だったらロープを張っておけ」と食ってかかった、という事件があったと、ある信頼できる人から聞きました。
こうなると、怒りを通り越して、あまりのおバカぶりに泣きたくなります。
いやしくも風景を撮ることをなりわいとする者が、自分からロープを張ってくださいと言ってどうするんだよ!

それに、教わってる皆さんも大人なんだからダメなものはダメと言いましょうよ。それが言えない人は、食品偽装とか年金問題のことをとやかく言う資格はありませんよ。
周囲に流されて、やってはいけないことをやり、社会的な責任を果たさなかったという意味ではまったく同じなのですから。

以前に『風景写真』に「立入禁止」について書いた記事がありますので、少々長いのですがここに掲載します。
下のリンクをクリックすると、続きが読めるようになります。
願わくば“風景写真の未来”が明るいものでありますように。

続きはここをクリック!
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by fukei-kaoru | 2008-01-27 22:42 | 仕事

ウルトラ・リラックス・ムード・デラックス

今日は風景写真作家の丹地敏明さんの事務所で取材です。
丹地さんのところには、駆け出しの頃から出入りしていて、いろいろ教えていただきました。
なので部屋に入ると、仕事を忘れてまったりとしてしまいます。

今日は、最近、取材の撮影を手伝ってもらっているカメラマンの疋田千里さんと一緒にお邪魔したのですが、丹地さんもかつては雑誌の取材で人物を撮る仕事をなさっていたこともあり、すっかり意気投合。しかも、ミュージシャンである丹地さんの息子さんが参加しているバンドのボーカルの女性と疋田さんがお知り合いだったという意外な縁があったこともわかり、盛り上がっていました。

事務所でインタビューを録ったあとは、“丹地さんの庭”新宿御苑でポートレート撮影。
今日は気温は上がらないのですが、風がなく、日差しがとても温か。
週末とはいえ、この時期の新宿御苑は人でも少なく、ポツリポツリとアベックを見かける程度で、のどかな雰囲気です。
加えて、丹地夫妻の仲むつまじく温かな雰囲気と、疋田さんのやわらかな人柄もあって、現場はウルトラ・リラックス・ムード。
仕事なのに、ちょっと癒されました。

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取材終了後は御苑内のレストラン・ゆりのきで食事。
取材前から、ここのハヤシライスが美味しいからと、丹地さんに言われていて、実は朝から楽しみにしていたりして……。
食べてみると、ホントに絶品でした。
しかも、お値段は580円ナリ。
新宿御苑に出かけたときは、ぜひお試しあれ!
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Photo by TOSHIAKI TANJI[Hayashi Rice]

丹地敏明さんのブログふぉとカフェ「丹地流撮影週記」はこちらから



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by fukei-kaoru | 2008-01-26 16:34 | グルメ

Yさんからの手紙:「模倣の行く末」その後

「模倣の行く末」を読んだというある方=Yさんから、メールをいただきました。
Yさんとは多少面識があったため、「模倣の行く末」がもしかすると自分のことを書いたものではないか、と疑ったそうなのです。
その文面からは、ショックを受けながらも、前向きに受け止めようとする気持ちが溢れていました。
もちろん、あの記事は誰か特定の人をターゲットにしたものではないので、誤解であることと、補足説明を書いて返信しました。

今日、そのYさんから、次のようなお手紙をいただきました。

******

(前略)

22日に、今年初の、そして久しぶりの撮影に出てまいりました。「模倣の行く末」を読んでから初ということになります。場所は富士撮影のポイント、箱根大観山です。
夜明は他に来ていた人と一緒に紅富士を撮りました。その時が終わるとみんな帰ってしまうのですが、私は一人残ってうろうろしてみました。今までは、その場所からみんなと同じ方向にレンズを向けているだけでしたが、少し歩くだけで、あるわあるわ! 初めて目にする美しい光景が!

「模倣の行く末」のメッセージが何度頭をよぎったことでしょう。それが活かせているかどうかは別にして(笑)。
結局、お昼の12時を回って、一人も他に人がいなくなっても(抜けの悪い曇天でしたが)撮影を続けていました。
撮ることが「こんなにも!」というくらい楽しかったです。

あの記事のおかげで、今までとは違う何か小さな、いや、大きな一歩を踏み出せたような気がしています。
本当にありがとうございました。

******

お礼を言いたいのは私のほうです。
私の些細な問いかけに、こんなにも熱く応えてくれるなんて!

好きなポイント、好きな風景を撮り続けることは、決して否定しません。
それはそれで素晴らしいことだと思いますが、目を向ければ、他にも美しい風景、美しい瞬間が、世界には溢れています。

Yさんが感じた変化は劇的ですが、難しいことは何もしていません。
見よう、発見しようとする気持ちの在り方、そして、普段よりも長く撮影ポイントにとどまろうという、ちょっとした行動。
たぶん、それだけなのです。Yさんの世界が変わった理由は。

私は写真作家ではなく編集者ですが、多くの写真作家に接し、話しを聞き、撮影の様子を見てきて、すべては心の有り様なのだと、つくづく思います。
そのことに気が付かない人が多い現状は、なんともったいなく、ある意味、日本の風景が抱える不幸だと思うのです。




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by fukei-kaoru | 2008-01-24 21:56 | 仕事

ろうばい園に来ています

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今日は取材で宝登山のろうばい園に来ています。
昨日の雪が残って、いい感じです。
写真左は萩原史郎さん。
写真を撮る写真家を撮る写真家を撮ってみました?
今日は萩原俊哉さんも来ています。
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by fukei-kaoru | 2008-01-24 11:18 | 仕事

悩み多き日々

ブログのスキンをちょっとだけ変えてみました。
今までと同じシリーズのスキンですが、今のは(2008年1月23日現在)「悩む」というタイトルです。
悩んでおりますよ……いろいろと。

今日の東京は雪。
昼食を買いに行くのも、食べに行くのも面倒なので、『風景写真』編集部のテイクアウトの定番「FIRE HOUSE」のハンバーガーをみんなで頼むことに。
しかし、問題はボリュームのダブルチーズバーガーか、最近お気に入りのフィレ・オ・フィッシュか……。
いろいろと悩みが多いです……。

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ダブルチーズバーガー、1400円ナリ。
お高いですが、納得のボリュームとお味です。




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by fukei-kaoru | 2008-01-23 19:39 | グルメ

写真で花を咲かせましょう

『風景写真』3-4月号(2月20日発売)のトップを飾るのは、丹地敏明さんによる桜の口絵「花神」です。「花神」というタイトルは、実は私から提案したもので、中国語で“花咲じいさん”の意味だそうです(司馬遼太郎著「花神」より)。
丹地さんに恐る恐るこのことをお話しすると、むしろ“花咲じいさん”と呼ばれることがすっかりお気に召したようで、即採用となりました。
珍しいことではありますが、このように編集部から口絵の総タイトルを提案することもあります。

では、どうして今回の口絵に私は“花咲じいさん”を提案したのか。それは、私が以前から「風景写真作家は、名もなき風景に命を与える花咲じいさんである」と思っているからです。

丹地さんの撮る桜の多くは無名の桜です。
農家の庭先で見に来る人もなく、ひっそりと花をつけている桜や、丹地さんが撮っているのを、地元のアマチュア写真家が不思議そうに見ながら通り過ぎていくような桜もあります。
そうした無名の桜が、丹地さんが撮影し、作品を発表することによって、多くの人が訪れるようになったという例は少なくありません。
丹地さんの作品によって、その存在さえ知られていなかった無名の桜が多くの人に見初められたのです。
それは、見方によっては、写真作家が写真を撮ることによって、無名の桜が多くの人の心に花開いた……つまり、写真作家が花を咲かせたとも言えると思います。
そういう意味で、丹地さんは日本各地に多くの花を咲かせてきた花咲じいさんなのです。

これは桜に限らず風景写真全般について言えることだと思います。
丹地さんだけでなく、風景写真作家たちは自分の目と心で発見した風景を写すことによって、風景に新しい価値を見出し、作品として、あるいは人々の心に残すことで、命を与えている、と言えると思うのです。
1人でも多くのアマチュア風景写真作家が、“花咲じいさん”の気持ちで風景を見つめていけば、撮影名所、自然観光地ではない何気ない風景にも目が向けられ、“世の中、随分変わるはず”というのは、ちょっと言い過ぎでしょうか。

おっと、もちろん、花咲ねえさんでも、花咲にいさんでもオッケーですから。


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by fukei-kaoru | 2008-01-22 16:49 | 仕事

白河夜船

寝不足が慢性化しているためか、最近、昼間でもうつらうつらすることが多い。
早く寝れば良いと思うのですが、なぜか夜になると仕事のアイデアが浮かんだり、考え事をしているうちに目がさえてくるから困ったものです。

私の場合、そんな夜の友は吉本ばななの「白河夜船」という小説です。(お酒じゃないですよ!)
ある悩みを抱え、眠りに逃げ込むような暮らしを送っていた女性が、不思議な出来事をきっかけに再生していく物語。
恋愛小説の趣もあり、あまり私には似つかわしくないなのですが、なぜか好きな一冊です。
眠りに流され、のまれていく気だるい感じや、思いもかけず長時間眠ってしまい目が覚めたときのドキリとする感じが生々しく描かれていて、この小説を読むと、ふかふかのベッドが無性に恋しくなります。(うちは布団ですけどね)
“眠り”を描いた小説の秀作で、短くて疲れずに読めるのでおすすめです。
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by fukei-kaoru | 2008-01-21 21:55 | 仕事

写真は引き算

「皆さ〜ん、“写真は引き算”ですからね〜」
かなり以前の話になりますが、ある撮影会の場での話です。
指導者が、参加者にこのように呼びかけるのを聞いて、私の頭の中は?マークでいっぱいになりました。
実は、それまで「写真は引き算」という言葉を耳にしたことがなく、意味がわからなかったのです。
それ以来、時折、この言葉に出合うことがあり、アマチュア風景写真指導の場で、格言のように広まっていることを知りました。

この言葉の意味するところは、おそらく“画面から不必要な被写体を省くことによって、主題が明確になる”ということだと思います。
確かに、画面を構成する上で無駄な要素を省くことは、一つの考え方として間違いとは言えません。しかし、仮に編集者として“引き算的発想”をベースに誌面に載せる作品を選んだとすれば、おそらくは味気なく、窮屈な誌面になってしまうことでしょう。

かつて、前田真三さんは、ある場面で人工物が画面に入ることを嫌って作画に迷っていた写真家に「画面に入ってしまうものなら、入れてしまって作画に利用すれば良い」という意味のことを言ったそうです。
画面構成の考え方は、必ずしもだけでは引き算では説明できないものだと思います。
多くの作品を見ていて、風景写真の画面構成は、画面に写し込まれた各要素の絡みによって内容が膨らむ「かけ算」であると言える作品もあります。
『風景写真』としては、「引き算」だけではない、風景写真の魅力を伝えていきたいと思っているのです。
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by fukei-kaoru | 2008-01-20 18:16 | 仕事


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