カテゴリ:風景写真( 37 )

どこまでが風景写真?

「風景写真というジャンルの範囲を明確にしてください」
「どこまでが風景写真と認められるのですか」

こんなことを言われることがよくあります。
正直に言えば、私も以前は「風景写真の専門誌として“風景写真とはなにか”を明確にしなければ」と気負った時期もありました。
しかし、今思えば厚顔無恥も甚だしい。
だって、プロ、アマに関係なく、少なくとも表現として風景を撮っている人に対して、表現範囲に枠を設けるなんて、余計なお世話にもほどがありますよね。

フォトコンテストはコンテストのルールやテーマ設定の中で競うものなので少し話が違いますが、
ここで言っているのは、いわゆる“人工物”や“都市風景”はダメだとか、“人物”が入るのはどこまでOKなのか、といったことをイメージしています。
また、デジタルによるフォトレタッチも同じことだと思います。
結局、自分の表現の範囲を決めるのは、雑誌でも、なにかの団体でも、偉い先生でもなく、写真家本人にほかなりません。
それでもし、風景写真の主流がガリガリにフォトレタッチを施した、実在する風景の姿を留めない写真になっていくのであれば、それはそれで仕方ありません。
ただ、私個人はそうなるとは思っていませんが。

本来クリエーターであり、アーティストである写真家が、
「自分が撮っている写真が風景写真というカテゴリーからはみ出していないだろうか?」ということを気にするなんておかしな話です。
逆に自分が「風景写真家である」という意識を持っているのであれば、
「誰がなんと言おうと自分が撮っているものは風景写真である」と言ったっていいわけです。
だって、それを決めるのは誰でもなく写真家自身なのですから。
ようするに枠にとらわれないところに明日の風景写真があるのだと思います。

というわけで(?)、『風景写真』2011年11-12月号の巻頭特集「光の魔法」は、これまでの“風景写真的”枠を越えるものとして企画してみたつもりです。
皆さんがどんな感想をもたれるか、ちょっとドキドキです。
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by fukei-kaoru | 2011-10-20 11:41 | 風景写真

11-12月号、明日発売です

ブログの更新がすっかり滞ってしまって、申し訳ありません。
その代わりと言ってはなんですが、最近はもっぱらTwitterやfacebookの方に出没しておりますので、よろしければのぞいてみてください。

石川 薫のTwitter

風景写真出版のfacebookページ

さて、『風景写真』も明日発売の号で、いよいよ本年度の締めくくりの号を迎えます。
次号は2012年に向けて、少し新機軸を打ち出しています。
例えば表紙写真が海外の風景というのもその一端かもしれません。
私の記憶が正しければ、おそらく表紙に海外の風景が使われるのは
1996年の5月号以来ではないかと思います。
(全部ひっくり返して見たわけではないので間違えているかも)

これというのは、実は偶然ではなくて、その間、海外の作品を取り上げることに消極的だったという面があります。
なので、今回表紙に海外の風景を使うということは『風景写真』的には大きな変更だったりするわけです。

また巻頭特集のテーマ「光の魔法」というのも、うちの本としてはわりと新しい切り口だと思います。
これまでの11-12月号は晩秋〜初冬の季節感の写真を中心に構成することが多く、
そのため、ギャラリーページの作品の味わいも、渋く、情緒的にやや暗いものになりがちでした。
今回の特集はそれまでとはがらりと趣を変えて、ファンタジックでカラフルな印象の特集に仕上がっています。
さて、皆さんはどのような感想をもたれるでしょうか。
お楽しみいただければ幸いです。
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by fukei-kaoru | 2011-10-19 17:00 | 風景写真

風景写真家1000人のメッセージ」

この度の震災により被災された皆様にお見舞い申し上げます。

東日本を襲った未曾有の災害からもう三週間近くが過ぎようとしています。
『風景写真』編集部は地震による直接的被害を受けることはなく、社員も、その家族も無事でした。
ただ、今はひとまず平常の業務体制に戻っていますが、これから『風景写真』の印刷や配本などにどのような影響が出るのか、あるいは出ないのか判然としていません。
また、今なお被害の全容さえつかめず、まだ多くの被災者が厳しい暮らしを強いられていることを思うと、私自身、前向きにな気持ちになれないというのが正直な思いです。

しかし、これまで誌面を彩ってくれた東日本の美しい風景と、そこに暮らす人々のために『風景写真』という雑誌として何かできることはないか、という気持ちで、急遽次号5-6月号の企画を変更し、「風景写真家1000人のメッセージ」(受付終了)という企画を立ち上げ作品を募ったところ、わずか一週間ほどの募集期間にもかかわらず、瞬く間に1000人の定員に到達しました。
「好きな写真・風景写真を通して、何か自分にもできることはないか」という皆さまの熱い思いに感激するとともに、受け取った思いを形にして、つなげていくことの責任の重さを感じています。

現在「風景写真家1000人のメッセージ」の次の段階として、特設サイトの準備を進めております。サイトでは義援金を募る予定です。
風景写真家1000人の思い、力が一つにつながり、さらに大きな広がりを生むことができるか。
プロジェクトは募集締切で終わりではなく、まだ始まったばかりです。

《修正》「風景写真家1000人のメッセージ」の掲載は7-8月号ではなく、5-6月号です。(修正済み)
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by fukei-kaoru | 2011-03-29 16:51 | 風景写真

痛〜い話:単独行の安全対策

◆毎年恒例の「風景写真Award2010作品展」が、今年もアイデムフォトギャラリー「シリウス」で開催されています。(12日まで)
いつもバタバタと慌ただしい編集部ですが、「風景写真Award」、「美しい風景写真100人展」の準備〜開催期間は、よりいっそう忙しくなります。
とは言え、イベントの開催に伴い、読者、アマチュア写真家の皆さんと直接お話しできる機会があり、慌ただしくも楽しい時期でもあります。

◆ところで、10月下旬にある風景写真家が撮影中に脚立から転落して足首を骨折してしまいました。順調に快方に向かっていますが、少なくとも年内は撮影にでるのは難しそうです。

ケガをしたときの状況を聞いて恐ろしかったのは、回りに人の姿がなく、携帯電話も圏外で、助けを呼ぶことができなかったということ。仕方なく、その写真家は、折れた右足を庇いながら、なんとか自力で車に乗り、左足だけで運転して携帯が通じるところまで移動して救急車を呼んだと言います。

風景写真を撮る人なら、回りに人がおらず、携帯も通じないという状況は、結構リアルに想像できる人が多いのではないでしょうか。

安全に十分気をつけて撮影することはもちろんですが、一人で撮影に出かけるときには、近しい人や、写真仲間に行き先や帰りの予定を知らせておくといったことを行うのも一案。
写真クラブに入っている人は、仲間同士で、そのような安全対策も検討されてはいかがでしょう。
「どこに行きます。終了は何時頃です」
「今、終わりました」
ということを携帯メールでやりとりするだけでも効果があると思うのですが。
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by fukei-kaoru | 2010-11-08 19:13 | 風景写真

私の夏休み

◆「2010美しい風景写真100人展」の応募が8月20日で締め切られました。ざっと数えたところでは昨年より200件くらい応募数が増えているようです。まだ、開封はしていませんので点数ベースでどれくらい増えているかはわかりませんが、いずれにしても大幅増であることに違いありません。この調子で100人展を盛り上げていきたいですね。
ありがとうございました。

◆『風景写真』9-10月号では、第16回前田真三賞受賞者が発表されています。受賞者は「やまと里景色ー活きづく情景」の松尾清嗣さん。タイトルどおり、奈良県の農村風景を捉えた作品ですが、意外なことに里の風景での前田賞受賞は松尾さんが初めてです。その松尾さんも同じテーマを4年2回の応募で練り上げての受賞。前田真三賞が新たなステージに入ってきていることを感じています。

◆この夏は、私も人並みに休暇をいただいているのですが、休む度に疲労困憊していくように感じているのは気のせい?
2年前のブログですが、今年の夏休みもこんな感じでした。
この時以来、スプラッシュマウンテンには近寄らなかった娘が、なんと今年、スプラッシュマウンテンに再挑戦。二度目の挑戦で両手を挙げるという度胸を見せてくれました。
でも嫁サンには、「2人で2時間も並んでバッカみたい」とバッサリ。私としては、普段あまり遊べない娘と2時間も一緒にいられて満足でしたけどね。
もしかすると娘の方が無理して私に付き合ってくれていたのかもしれませんが……。
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by fukei-kaoru | 2010-08-23 20:11 | 風景写真

3D映画を観て、写真の未来を考えた

今年は割とよく映画を観ていて、これまでに「アバター」「アリス・イン・ワンダーランド」「タイタンの戦い」の3本を劇場に観に行きました。学生の頃には月に5、6本観ることも珍しくありませんでしたが、最近ではこれでも多い方です。
お気付きになった人もいると思いますが、この3本、いずれも3D 上映作品です。話題作ばかり観に行っているせいでもありますが、たまにしか映画を観に行かない私でさえ、観る映画がすべて3Dというほど、3D映画は当たり前のものになってきているのですね。

3Dと言えば、GW中、家族で東京ディズニーランドに行ってきたのですが、そのアトラクションの一つに「ミクロ・アドベンチャー」というのがあります。大画面に映し出された3D映画で、観客にまるで自分が小さくなってしまったように錯覚させるものですが、8歳の息子を連れて入ったところ、「イヤだ〜、小さくなりたくない〜〜〜!」と大パニック。3Dによる作り物の世界も、子供にはリアルな体験に感じられるようです。って言うか、弱虫にも程があるって!

ところで、こうした3D映像を観ていると、仕事柄当然「写真で3Dはどうなの?」というところに思いが至ります。最近、3Dが撮れるデジタルカメラや、3Dのテレビも登場し始めていますので、今後広まる可能性はありますが、個人的な意見としては主流にはなりえないんじゃないかなと思っています。
そもそも、家庭のテレビやパソコンなどで手軽に3D映像が観られるようになったとして、静止画の写真を観ることに使うでしょうか。私も映画などの動画なら観たい気がしますが、静止画の写真作品を真剣に観るとは思えません。
それは表現として静止画が動画に劣るということを意味しているのではなく、3Dによる表現がどちらかと言えば動画向きであることと、テレビやモニターの画面は静止画の写真作品を鑑賞するメインフィールドにはなりえない、ということではないかと私は思います。

とは言え、3Dに限らず、写真のデジタル化が進み、iPadなどのデバイスが登場したことによって、写真を鑑賞する環境は今後ますますパソコンのモニターなどを利用することが増えていくことは確かでしょう。
しかし、それは同時にスチルとムービーの鑑賞環境が同一になるということでもあります。
撮る道具も、観る環境も、写真と動画の境がなくなったとき、写真になにが起きるのか……。
そう考えてみると、最近のデジタル一眼レフカメラへの動画機能の搭載はスチル写真の未来を示唆しているようにも思えます。

これから表現、アートとしての写真を志す写真家が、作品を発表する主戦場をWEBや電子媒体に置くのか、紙媒体やプリント作品に置くのか、あるいは他の何かに置くのかは、難しい選択になってきていることは確かだと思います。
全体的な傾向として写真という分野がさらなるデジタル化に邁進していることはわかっていますが、みんな同じ方向に向いて進んでいくことが、必ずみんなの幸せに結びつくのか……。
もちろん、私は写真の可能性を信じていますが、写真のデジタル化や便利な電子デバイスの普及が、写真の将来にバラ色の未来を開くかのような安直な考えに共感する気持ちにはなれないのです。
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by fukei-kaoru | 2010-05-06 20:58 | 風景写真

地球温暖化なんてウソ?

二酸化炭素などのいわゆる温室効果ガスが、地球の気温を少しずつ上昇させているという地球温暖化の問題は、もはや一般常識と言ってもいいくらい、私たちに刷り込まれています。
ところが、この説には異論もあるようで、「地球の気温はほとんど変化していない」「むしろ冷えている」という説から、中には「二酸化炭素は気温の上昇には無関係」という説まであるそうです。せっせとゴミを分別したり、冷暖房の温度を調節して省エネルギーに務めている私たちにすれば、「えっー、なにそれ!」って感じですね。
でも、国際的には「地球の温暖化は決定的に明確であり、人類の活動が直接的に関与している」(IPCC:気候変動に関する政府間パネル)という考え方が主流で、決して、温暖化防止の日々の努力が無駄というわけではありませんので、御安心を・・・・・・って、なんかヘンか?

学術的なことはよくわかりませんが、アマチュアの皆さんも含めて自然を相手に写真を撮る風景写真家にしてみたら、「温暖化が進んでいないなんて、なに言ってるんだ!」という人も多いのではないでしょうか。
編集部でも、例年、雪景色が撮れたポイントに雪がないとか、湖が結氷しなくなった、など、気候変動の影響と思われる話を見聞きすることは珍しくありません。
今日も、ある写真家が、こんな話をしてくれました。
「以前はニュートラルな発色のフィルムでも日本の紅葉は透明感のある美しい発色をしてくれたのに、それがだんだんベルビアじゃないと描けなくなってきて、最近ではベルビアでも物足りなくなってきている」
これは、フィルムの発色の話ではなく、紅葉の色彩に以前に比べてだんだんニゴリを感じるようになってきているという話です。

もちろん、これが温暖化の影響とは言い切れません。
ただ、もしも、人の行いによる環境の変化のせいで、本当に美しい風景を見ていないのだとしたら悔しいし、私の子供たちが風景の美しさが理解できる年頃になったときに、どうなっているのかを想像すると、かなり不安にはなります。
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by fukei-kaoru | 2009-09-24 22:03 | 風景写真

誰か俺を一発勝負の緊張感から解放してくれ〜

e0041948_9282286.jpg【好評発売中!】
[隔月刊]風景写真2009年7-8月号

2009年6月20日(土)発売
定価:1,980円(税込)
雑誌コード:07893-07


[特集1]米 美知子+EOS 5D MarkII
     「光と水が織りなす情景」
[特集2]やっぱりペンタックス645/67でないとだめなんだ!
     作品と証言で解く名機の理由
     丹地敏明/辰野 清/今森光彦/野呂希一
     竹内敏信/鈴木一雄

[技法特集]風景写真のキレと奥行き感を極める!
[新連載]傑作風景の撮影地・詳細マップ付ガイド

[特別付録]米 美知子オリジナルプリント

【ご注文・お問い合わせ】
(株)風景写真出版
TEL 03-3815-3605
FAX 03-5689-8187
dokusha@fukei-shashin.co.jp
www.fukei-shashin.co.jp

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先日、テレビでお笑い番組を見ていたら、写真マニアを題材としたコントの中で、「誰か俺を一発勝負の緊張感から解放してくれ〜」というセリフがあって、大笑いするとともに感心してしまいました。
「一発勝負」とは、もちろんフィルムによる撮影のこと。
他にも「一期一会」なんてセリフも出てきて、「若いのに、こいつらわかってる!」という感じだったのです。
同時に、彼らのような若い世代の人たちが、フィルム写真の魅力をさらっと笑いに織り込めるくらい理解していることに、嬉しい気持ちになりました。

『風景写真』として、デジタル写真を否定する気持ちは一切ありませんが、フィルム、銀写真による表現を大切に思っていることも事実です。
「一期一会」の出合いを「一発勝負」で捉えるフィルム写真独特の緊張感。それは確かに画面に宿り、見る者を引きつけると思います。
反面、「一発勝負」のリスクを負うことなく、その場で確実に思い描いたイメージに作品を追い込んでいけるのは、フィルムでは絶対に敵わないデジタルのメリットです。
どちらを選ぶかは、写真に接する環境や、自分が写真表現に何を求めるかによるのだと思います。

以前に見た別の番組で、ある写真家がこんなことを言っていました。
「頭に描いたイメージ通りの映像を、効率よく最短で仕上げることができるのがデジタルのメリット。思い通りにいかないこともあるけど、時にはイメージを超えた結果を出してくれるのがフィルムの魅力」
なるほど、うまいこと言うな〜と思いました。

ところで、「2009美しい風景写真100人展」の締切まで、残すところ一ヶ月を切りました。皆さん準備はできていますか?
「100人展」は、その名の通り、風景写真だけを対象にした全国公募による作品展です。そして、フィルムによる作品だけを対象としています。
このような写真展はおそらく他にはありません。
もしかすると「100人展」をコンテストの一種のように考えている人もいるかもしれませんが、そうではなく、「フィルムによる風景写真」の元気と魅力を示す特別なイベントなのだと私は思っています。
そして、そのためには、作品を応募することで、より多くの皆さんがこのイベントに参加していただくことが絶対に必要なのです。
「フィルム写真大好き」「風景写真大好き」な皆さん。
皆さんのパワーを集めて、一緒に「100人展」を盛り上げていきましょう!
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by fukei-kaoru | 2009-07-21 21:21 | 風景写真

応募倍増!前田真三賞

e0041948_9282286.jpg【好評発売中!】
[隔月刊]風景写真2009年7-8月号

2009年6月20日(土)発売
定価:1,980円(税込)
雑誌コード:07893-07


[特集1]米 美知子+EOS 5D MarkII
     「光と水が織りなす情景」
[特集2]やっぱりペンタックス645/67でないとだめなんだ!
     作品と証言で解く名機の理由
     丹地敏明/辰野 清/今森光彦/野呂希一
     竹内敏信/鈴木一雄

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[新連載]傑作風景の撮影地・詳細マップ付ガイド

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なにか凄いことが起こり始めているのかもしれません。
先月の末で第16回前田真三賞の応募受付が締め切られましたが、その応募者数が、なんと第15回のクオリファイに比べて、倍近い数に達する!という、途轍もない状況になっているのです。
応募作品を一通り拝見した印象を述べると、それだけの応募数の増加があったにもかかわらず、全体的なクオリティーは決して落ちていないと感じました。
むしろ、これまでに比べて“複数枚で構成する”ということが“わかっている”人が増えてきたという印象を受けます。

どうしてそうなったのか。
実のところ理由はよくわかりません。
第15回から10点一組というクッションを挟んだことによって、多少取り組みやすくなった面があるのかもしれませんし、本誌フォトコンテストで組写真部門を続けてきた影響がじわじわと現れてきたのかもしれません。
理由はともかく、少なくとも、一つのテーマを持って風景写真を撮り、複数枚の構成で伝えようという明確な意志を持つ人が倍増ペースで増えているということについて、私たちは、多分皆さんが思っている以上に凄いことが起きていると感じています。

この状況について、前田真三賞の審査員の一人である竹内敏信さんは、次のように印象を語っています。
「風景写真に取り組む人の意識が確実に変わってきているのを感じますね。これは凄いことですよ。日本の風景写真が成熟して、新しいステップに入ろうとしているんだから」
1993年に「風景写真新人杯」として蒔いた種が、今、花畑となって、豊かな地平を拓こうとしているのだとすれば、本当に素晴らしいことだと思います。
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by fukei-kaoru | 2009-07-13 11:55 | 風景写真

ライブビュー機能を使って思ったこと(その2)

e0041948_9282286.jpg【もうすぐ発売!】
[隔月刊]風景写真2009年7-8月号

2009年6月20日(土)発売
定価:1,980円(税込)
雑誌コード:07893-07


[特集1]米 美知子+EOS 5D MarkII
     「光と水が織りなす情景」
[特集2]やっぱりペンタックス645/67でないとだめなんだ!
     作品と証言で解く名機の理由
     丹地敏明/辰野 清/今森光彦/野呂希一
     竹内敏信/鈴木一雄

[技法特集]風景写真のキレと奥行き感を極める!
[新連載]傑作風景の撮影地・詳細マップ付ガイド

[特別付録]米 美知子オリジナルプリント

【ご注文・お問い合わせ】
(株)風景写真出版
TEL 03-3815-3605
FAX 03-5689-8187
dokusha@fukei-shashin.co.jp
www.fukei-shashin.co.jp

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前回、ライブビューを使用して撮影した体験について書きましたが、ちょっと補足を。

ライブビューは確かに優れた機能ですが、それがあることによって、ライブビューなしのデジタル一眼レフやフィルムカメラより精度の高い写真を撮れるかというと、決してそんなことはありません。
例えば、最高にピントが来ている状態を100とすれば、それが120になるということではないのです。
では何が違うのかと言うと、100の状態まで持っていくのに必要なスキルのハードルがぐんと低くなったということ。
例えば、風景写真を始めたばかりの初心者でも、ライブビューの操作を理解し、三脚の選択と使い方さえ誤らなければ、上級者並みにキリッとピントが合った写真を容易く撮ることができてしまうのです。

e0041948_18201377.jpge0041948_18202949.jpgライブビューにより、微妙な風による葉の動きもモニター上で確認しながらシャッターが切れます。




これってすごいことだと思いませんか。
露出だって、RAWで撮ることでリバーサルほどシビアな問題ではなくなり、ピントもクリアできるとなると、技術的な面での写真のハードルはかなり低くなると思います。
それによって、メカ音痴でもセンスのいい人ならあっという間に伸びてくるということが起こりやすくなるかもしれません。
どちらかと言えば男性に比べてメカが苦手な女性から有望な作家が多く登場してくることも考えられます。若い写真家の躍進も期待できそうです。
ちょっと話が大きくなりましたが、私はライブビューという機能には、それくらいのインパクトを感じたのです。

反面、こういう時代の変化に対応できる風景写真の指導者がどれくらいいるのか、ということも少々不安です。
以前にピントと露出のことしか言わない写真教室を見たことがあるのですが、そういう指導は多分これからニーズが減っていくのではないでしょうか。
そうなると、フレーミング、表現ということについて、型にはめずにきちんと教えられる人が求められることになると思うのですが、はたしてそんな人がどれくらいいるものか……。

それはともかく、ライブビューを使ってみて感じたことがもう一つ。
それは、これだけシビアにピントを合わせられるとなると、レンズの能力、個性も問われるのではないか、ということ。
もしかすると、ここぞという場面のために、キレにいい単焦点レンズを持ちたいという人が増えるかも、と予想しているのですが、さて、どうなることでしょう。
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by fukei-kaoru | 2009-06-24 18:31 | 風景写真


『風景写真』11-12月号発売中です


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