マーガリンの後ろにハンバーグ!

私は冷蔵庫の中からものを探すのがものすごく苦手です。
それはもう、絶望的なくらいに探せない。
マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング、ロースハム……
(なんで、脂っぽいものばっかり?)
何一つとして見つけることができません。
「そこにあるでしょ!(怒)」と指さされると、アラ不思議!
今まで何もなかったところに、突然マーガリンが姿を現すのです。
もちろん、そんなわけはありませんね。
それは最初からそこにあったわけで、全体を見回しているようで、
実はごく狭い範囲しか見ていないだけなのです。
言い換えれば「見ようとしていない」のだと思います。

『風景写真』9-10月号の「finder」に書いた一文(記録か、芸術か?)に、
思っていたよりも反響があって、ちょっとびっくりしています。
あそこで言いたかったのは、記録か、芸術か、なんてことはホントはどうでもよくて、
写真に関する視野とか、意識を広く、というか柔軟にもってみては?ということなのです。
「記録写真は芸術ではない」と決めつけてしまうと、そこから先にあるものは何も見えなくなってしまいます。
そう、冷蔵庫の中のマーガリンのように、あたかもそこには何もないかのように見えなくなるのです。

「風景写真には人物を入れてはいけない」
「人工物はダメ」
「デジタルは写真じゃない」
「フィルムなんて時代遅れだ」
読者の皆さんからのご意見を拝読していると、なんと“決めつけ”の多いことか。
もちろん、主張を持つのは悪いことではないのですが、ただ、もったいないと思うのですよ。

例えば、前田真三さんは人物や人工物を風景の中で扱うのが抜群に上手い作家で、
そこには風景写真の画面構成の極意の一つがあると私は思っています。
自分の作風には、人物、人工物は不要と考えるのはもちろん自由ですが、
それ自体を「風景写真と認めない」という意識では、
おそらく、本当の意味で前田真三さんの作品を読み解くことはできないでしょう。
少なくとも、絶大な支持を受けた風景写真の先人の作品を理解できないというのは、
風景を撮る者としてかなり損をしていると思いませんか?

ちょっと意識を変えて見ると、今まで見えていなかったものがいっぱい見えてきます。
マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング、ロースハムも。
「マーガリンなんて、いらないよ」ですって?
まぁ、そうおっしゃらずに、もう一度よく見てくださいよ。
マーガリンの後に隠れて、ほら! 美味しそうなハンバーグが(*^o^*)
だからなんで脂ものなんだ!

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by fukei-kaoru | 2008-09-27 21:06 | 風景写真


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