いろいろあるのが写真です

写真って突き詰めると個人的な世界であり、何をどう撮ろうが個人の自由です。
ただ、そう言い切ってしまうと、あまりにもでたらめで無秩序になってしまいます。
そこには、ある程度の骨格というか、筋道のたった考え方というのがあることは確かですが、それもかなりの部分はフレキシブルで、写真作家によって白を黒という人もいれば、赤だという人だっているわけです。
むしろ、それが健全で自然な状態と言えます。
だから、「あの先生と、この先生では言うことが全然違うけど、どっちが正しいの?」とか「あの先生の考え方は間違えている」なんて言っても、私はそれほど意味がないことだと思います。

最近、ある読者から「フォトコンテストで、○○先生の審査基準が理解できない。主観や好みによる審査ではなく、客観的で普遍性のある審査をお願いしたい」という意見をいただきました。
この種のご意見は、どの審査員ということもなく、時折いただくのですが、お便りの主が大抵ハイアマチュアであることに驚きます。
見方によれば、とても真っ当な主張のようですが、そもそも自由な表現である写真において、明快な審査基準といったものがあり得るのでしょうか。
個性や独自性を競うはずの表現の場で、自分の世界を確立しようと感性と表現力を磨いているはずの皆さんが、「客観的、普遍的審査」を求めるというのは、ある意味、矛盾を含んでいるとは思いませんか?
もちろん、審査員の皆さんに聞けば、誰しも完全に「客観的、普遍的審査」を行っていると言うに違いありません。
しかし、それが同時に純粋に「主観的、独断的」でもあるところが、写真の面白くも、奥が深いところだと私は思います。

最近、何となくですがフォトコンテスト応募者の一部の皆さんに、“流派”的な感覚があって、自分が築いてきた方法論以外は認められない、といった風潮を感じます。
自分が白だと思うとき、黒とか赤という写真作家がいたとすれば、簡単に否定するのではなく、「なぜだろう?」と考えてみることによって、写真的な見識は広がるし、それは絶対に皆さんの力になるはずなのですが。

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by fukei-kaoru | 2008-08-04 01:21 | 仕事


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