写真は引き算

「皆さ〜ん、“写真は引き算”ですからね〜」
かなり以前の話になりますが、ある撮影会の場での話です。
指導者が、参加者にこのように呼びかけるのを聞いて、私の頭の中は?マークでいっぱいになりました。
実は、それまで「写真は引き算」という言葉を耳にしたことがなく、意味がわからなかったのです。
それ以来、時折、この言葉に出合うことがあり、アマチュア風景写真指導の場で、格言のように広まっていることを知りました。

この言葉の意味するところは、おそらく“画面から不必要な被写体を省くことによって、主題が明確になる”ということだと思います。
確かに、画面を構成する上で無駄な要素を省くことは、一つの考え方として間違いとは言えません。しかし、仮に編集者として“引き算的発想”をベースに誌面に載せる作品を選んだとすれば、おそらくは味気なく、窮屈な誌面になってしまうことでしょう。

かつて、前田真三さんは、ある場面で人工物が画面に入ることを嫌って作画に迷っていた写真家に「画面に入ってしまうものなら、入れてしまって作画に利用すれば良い」という意味のことを言ったそうです。
画面構成の考え方は、必ずしもだけでは引き算では説明できないものだと思います。
多くの作品を見ていて、風景写真の画面構成は、画面に写し込まれた各要素の絡みによって内容が膨らむ「かけ算」であると言える作品もあります。
『風景写真』としては、「引き算」だけではない、風景写真の魅力を伝えていきたいと思っているのです。
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by fukei-kaoru | 2008-01-20 18:16 | 仕事


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