娘に教えられたこと

皆さんもご存知のように、ここ数年、相次いで風景写真の分野を扱う雑誌が休刊しました。

なんて書き出しで始めると
「まさか、『風景写真』も……?」
と思った人もいるかも知れませんね。びっくりしました?
幸い、『風景写真』にはそういう話はありませんので、ご安心ください。

実際、休刊しているのは風景写真関連の雑誌だけではなく、写真雑誌はもちろん、他分野も似たような状況です。
つまり、出版業界全体がいまだ深刻な不況から抜け出せずにいるのです。
(日本経済全体が、というべきかもしれませんね)
そこに追い打ちをかけるように電子書籍の普及が現実味を帯び始めていて、従来の出版社は対応を迫られています。
簡単に言えば、iPodに代表される携帯音楽プレーヤーや音楽のダウンロードサービスが広まったことで、CDの売上が落ち込んだのと同じようなことが出版の分野でも起こるかもしれない。
そんな時代が目の前まで来ているわけで、ここに至り、さすがに私ものんびりはしていられないかと……。
とは言え、私たちのような決して大きくはない出版社にとって、電子書籍なんて、江戸時代に黒船がきたようなもので、もう何をしていいものやら。

何となく、出版業の先行きに暗雲が立ち込めているようで、気持ちがざわついているこの頃ですが、昨日、この春小学校4年生になる娘からこんな言葉を聞いて、ちょっとホッとしました。

「私の夢は本屋さんをつくることなの」

本を読むのが大好きな娘は、自分のお気に入りの本に囲まれた空間を作るのが夢なのだそうです。
もちろん小4の女の子が語る夢ですから、明日にはケーキ屋さんになっているかもしれませんし、そのうち芸能人とか言い出すかもしれません。
でも、彼女が今、本を読むことが大好きなことは事実で、好きな本に触れ、集めることに喜びを感じていることも事実です。
なんのことはない、私が本の持つ力を信じられなくなって勝手に将来を悲観していただけで、未来を担う子どもたちは、本を読む楽しみ、本を持つ喜びをちゃんとわかっているのです。

今、出版業界に大きな変化が迫っていることは事実で、私たちでさえ何らかの対応を迫られる日も近いかもしれません。
しかし、どんなことがあっても、皆さんが思いを込めて撮った作品を、形のある本、雑誌にして残す、という『風景写真』の基本は揺るぎなく続けたいですし、また、「続けて大丈夫だよ!」と、娘が励ましてくれたような気がしました。

*****

Twitter始めました。
コチラでつぶやいております。

[PR]
by fukei-kaoru | 2010-03-28 14:54 | 仕事


『風景写真』11-12月号発売中です


by fukei-kaoru

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

おすすめリンク

以前の記事

2012年 02月
2012年 01月
2011年 11月
more...

検索

フォロー中のブログ

風景写真出版からのおしらせ

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧