前田真三賞の条件
【もうすぐ発売!】
[隔月刊]風景写真2009年7-8月号
2009年6月20日(土)発売
定価:1,980円(税込)
雑誌コード:07893-07
[特集1]米 美知子+EOS 5D MarkII
「光と水が織りなす情景」
[特集2]やっぱりペンタックス645/67でないとだめなんだ!
作品と証言で解く名機の理由
丹地敏明/辰野 清/今森光彦/野呂希一
竹内敏信/鈴木一雄
[技法特集]風景写真のキレと奥行き感を極める!
[新連載]傑作風景の撮影地・詳細マップ付ガイド
[特別付録]米 美知子オリジナルプリント
【ご注文・お問い合わせ】
(株)風景写真出版
TEL 03-3815-3605
FAX 03-5689-8187
dokusha@fukei-shashin.co.jp
www.fukei-shashin.co.jp
*******************************************************************
第16回 前田真三賞(2009〜2010シーズン)のエントリーが間もなく6月末で締め切られます。
前田真三賞は、主催者側の私が言うのも手前味噌になりますが、風景写真の世界では最も権威ある賞と言われているものです。
実際に、第1回の受賞者の上杉満生さん(現日本風景写真協会会長)や第2回の川隅 功さんを初めとして、最近では辰野 清さんや米 美知子さんなど、多くの有能な人材を写真界に送り込んできました。
今ではこの賞が、写真界に新しい風景写真の才能を供給する機能を担っていると自負しています。
では、前田真三賞の何をして権威が高いと目されているのかと言うと、それはなんと言っても、30枚一組の“組写真”(クオリファイは10枚一組)という条件の厳しさによるところが大きいと言えるでしょう。
風景写真でいう組写真は、ドキュメンタリーなどのそれとは少し意味が異なるかもしれませんが、要するに一つのテーマに貫かれた30枚一組の写真という意味です。
この30枚というハードルは、おそらく皆さんが考えている以上に高い。
「何百枚もストックがあるから30枚ならなんとかなりそう」なんてあまく考えていたら大間違いです。
問題は、“一つのテーマに貫かれた”というところであり、さらに、その30枚に重複がなく、豊かさとバラエティーを持ちながらハーモニーを奏でている、という一見矛盾する条件を満たしていなくてはなりません。
このように言うと、「じゃあ、どうやって組んだらいいの?」という話になりがちなのですが、“組み方”の方法論から考えるのは誤りです。
大事なのは「あなたは写真で何を伝えたいのか?」ということであって、それによって組み方は変わりますし、逆に言えば、伝えたいことが見えていれば、自ずと組み方も(撮り方も)決まってくるはずなのです。
当たり前のことを言っていると思われるかもしれませんが、アマチュア風景写真家(*)の皆さんの中には、ひたすら「上手い写真」を追求していて、「何を伝える」というところが、曖昧だったり、置き去りにしたままの人が少なくないように思います。
もちろん、趣味として、楽しみのために風景写真を撮っているのなら、それでもまったく問題はないのですが、前田真三賞ではまさにそこが問われます。それはもう、えぐられるように問われるのです。
ちょっと乱暴な言い方になりますが、「上手い写真」の撮り方は人から教わったり、本を読んで知識を吸収することもできます。しかし、「何を伝えるのか」ということは、誰からも教わることはできません。
見る人に何かが伝わる写真を「優れた写真」とするなら、それを撮るには、ある程度「写真が上手い」ことが求められます。
しかし、「上手い写真」の延長線上に「優れた写真」があるかと言えば、必ずしもそういうわけではない。
“一つのテーマに貫かれた30枚一組”という課題は、写真作家の根本とも言える部分をあからさまにするものなのです。
*前田真三賞はプロ写真家もご応募いただけます。
[隔月刊]風景写真2009年7-8月号
2009年6月20日(土)発売
定価:1,980円(税込)
雑誌コード:07893-07
[特集1]米 美知子+EOS 5D MarkII
「光と水が織りなす情景」
[特集2]やっぱりペンタックス645/67でないとだめなんだ!
作品と証言で解く名機の理由
丹地敏明/辰野 清/今森光彦/野呂希一
竹内敏信/鈴木一雄
[技法特集]風景写真のキレと奥行き感を極める!
[新連載]傑作風景の撮影地・詳細マップ付ガイド
[特別付録]米 美知子オリジナルプリント
【ご注文・お問い合わせ】
(株)風景写真出版
TEL 03-3815-3605
FAX 03-5689-8187
dokusha@fukei-shashin.co.jp
www.fukei-shashin.co.jp
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第16回 前田真三賞(2009〜2010シーズン)のエントリーが間もなく6月末で締め切られます。
前田真三賞は、主催者側の私が言うのも手前味噌になりますが、風景写真の世界では最も権威ある賞と言われているものです。
実際に、第1回の受賞者の上杉満生さん(現日本風景写真協会会長)や第2回の川隅 功さんを初めとして、最近では辰野 清さんや米 美知子さんなど、多くの有能な人材を写真界に送り込んできました。
今ではこの賞が、写真界に新しい風景写真の才能を供給する機能を担っていると自負しています。
では、前田真三賞の何をして権威が高いと目されているのかと言うと、それはなんと言っても、30枚一組の“組写真”(クオリファイは10枚一組)という条件の厳しさによるところが大きいと言えるでしょう。
風景写真でいう組写真は、ドキュメンタリーなどのそれとは少し意味が異なるかもしれませんが、要するに一つのテーマに貫かれた30枚一組の写真という意味です。
この30枚というハードルは、おそらく皆さんが考えている以上に高い。
「何百枚もストックがあるから30枚ならなんとかなりそう」なんてあまく考えていたら大間違いです。
問題は、“一つのテーマに貫かれた”というところであり、さらに、その30枚に重複がなく、豊かさとバラエティーを持ちながらハーモニーを奏でている、という一見矛盾する条件を満たしていなくてはなりません。
このように言うと、「じゃあ、どうやって組んだらいいの?」という話になりがちなのですが、“組み方”の方法論から考えるのは誤りです。
大事なのは「あなたは写真で何を伝えたいのか?」ということであって、それによって組み方は変わりますし、逆に言えば、伝えたいことが見えていれば、自ずと組み方も(撮り方も)決まってくるはずなのです。
当たり前のことを言っていると思われるかもしれませんが、アマチュア風景写真家(*)の皆さんの中には、ひたすら「上手い写真」を追求していて、「何を伝える」というところが、曖昧だったり、置き去りにしたままの人が少なくないように思います。
もちろん、趣味として、楽しみのために風景写真を撮っているのなら、それでもまったく問題はないのですが、前田真三賞ではまさにそこが問われます。それはもう、えぐられるように問われるのです。
ちょっと乱暴な言い方になりますが、「上手い写真」の撮り方は人から教わったり、本を読んで知識を吸収することもできます。しかし、「何を伝えるのか」ということは、誰からも教わることはできません。
見る人に何かが伝わる写真を「優れた写真」とするなら、それを撮るには、ある程度「写真が上手い」ことが求められます。
しかし、「上手い写真」の延長線上に「優れた写真」があるかと言えば、必ずしもそういうわけではない。
“一つのテーマに貫かれた30枚一組”という課題は、写真作家の根本とも言える部分をあからさまにするものなのです。
*前田真三賞はプロ写真家もご応募いただけます。
by fukei-kaoru
| 2009-06-16 11:46
| 風景写真
『風景写真』11-12月号発売中です
by fukei-kaoru
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